SaaS導入事例をご紹介!SaaS導入でよくある失敗例は?導入時に確認しておくべきことも解説します
「SaaS」とは「Software as a Service」の略称です。従来のアプリケーションはユーザーがパッケージを購入し、使用するパソコンにダウンロードさせ利用するというのが一般的でした。
しかしSaaSはサーバーに置かれたアプリケーションを、インターネットを介して利用するため、ダウンロードする必要はありません。
またアプリケーションはクラウド上に存在しているので、インターネットに繋がる端末があれば、いつでもどこからでも利用することが可能です。
昨今のコロナ禍でテレワークが拡大しており、SaaSを導入する企業が増えていますが、導入する際には事前によく確認をしておく必要があります。
実際の導入事例や失敗例を見ながら、そのメリットやデメリットについて考えていきましょう。
目次
SaaS導入で可能になること
SaaS導入で可能になることはどんなサービスを利用するのかで変わってきます。代表的なものを5つ紹介しましょう。
・ビジネスチャット
ビジネスチャットはメールよりも手軽に利用でき、チャットルームを作成すれば複数人が参加することも可能です。
代表的なサービスに「Slack」や「ChatWork」があります。
・Web会議
Web会議ツールを利用することで会議をリモートで開催することが可能となります。フェイス・トゥ・フェイスでやり取りできるので、活発な議論を行うことができるでしょう。
代表的なサービスに「Zoom」や「Microsoft Teams」があります。
- グループウェア
グループウェアはスケジュールやメッセージの送受信、社内報などの機能を一括して管理することができます。代表的なサービスに「kintone」があります。
- スケジュール管理
スケジュール管理ツールを利用すれば予定の管理や共有を効率化することが可能です。代表的なサービスに「Google カレンダー」があります。
- 会計ソフト
会計ソフトを利用すれば給与計算や請求書管理、確定申告など企業や個人事業主の会計業務を効率化することができます。代表的なサービスに「マネーフォワード クラウド」があります。
SaaS導入までの流れ
ここでSaaSを実際に導入するまでの流れを見ておきましょう。まずは目的を明確化することが必要です。
そして導入するサービスは同じ機能を備えたSaaSが複数あるので、どれが自社の事情に合っているのか比較検討しなければなりません。
導入するサービスを決めたらベンダーと打ち合わせをして、トライアルを行うことになります。これらの流れを経て運用開始となるわけです。それぞれ解説していきます。
目的の明確化
まずはSaaSを導入して何をやりたいのか目的をはっきりさせなければなりません。前項で紹介したようにSaaSには様々な機能を持ったアプリケーションが提供されています。
ビジネスチャットを利用したいのかWeb会議ツールを使いたいのか、あるいは一度に複数のSaaSを導入したいのかなど、目的を明確にしておかねばなりません。
サービスの比較検討
SaaSでは同じ機能を備えたアプリケーションが複数存在します。Web会議ツールであれば代表的なものだけでも5つは挙げることができるでしょう。
これは他のサービスでも同様です。 その中から自社の事情にあったサービスを見極める必要があります。実際に試してみてサービスの比較検討を丁寧に行いましょう。
ベンダーと打ち合わせ
利用するサービスを決めたらSaaS提供元のベンダーと打ち合わせを行います。 サービスは無料で利用できるものから、月額定額制のもの、従量課金制を取っているものなど様々です。
まずは自社でどれくらいサービスを利用することになるのか概算を出しておきましょう。そのうえでどのコースを選択すれば合理的なのかベンダーによく確認を取ることです。
トライアル
導入するSaaSを決め利用するコースを選んだら、まずはトライアルを行いましょう。 トライアルには実際に複数の従業員を参加させる必要があります。
そして使い勝手はどうかなどをチェックしましょう。 トライアルの期間は2週間から1ヶ月は見ておく必要があります。その間に従業員を交代させながら、なるべく多く体験してもらいましょう。ここで大きな問題がなければ運用開始となります。
運用開始
トライアルで満足のいく結果を出せたらベンダーと契約を結んで運用開始となります。運用を開始したら利用部門の従業員へのユーザ教育や説明会なども行いましょう。
また運用実績の確認も必要です。定期的に運用状況をチェックしてコストに見合った使い方がなされているのか見る必要があります。
SaaS導入事例:株式会社リベロ・コンサルティング
株式会社リベロ・コンサルティングは業務設計を提供するコンサルティング会社です。社内業務を改善するには経理など一部門のみ効率化を図っても成果は上がりません。
業務全体を見渡して見直す必要があります。その目的のためにリベロ・コンサルティングは「Brownies Works」というサービスを提供中です。
バックオフィス業務の効率化
バックオフィス業務の効率化とは給与支払いの間違いや、月次が上がってこないなどのトラブルを解消するために取る手段といえます。 バックオフィス業務がスムーズにいくようになれば、本業に集中することができ業績を伸ばすことが可能です。 バックオフィス業務が整っていないと上場に支障をきたしたり、上場した後からトラブルが発生するなど様々な悪影響をもたらします。 企業にとってバックオフィス業務の効率化は避けて通れない道だといえるでしょう。
稼働環境の見直し
自動化したりシステムを導入して徹底的に効率化を図るなど、稼働環境を見直すことで業務を効率化させることも大切です。
例えば会計や経理などの人員は効率化によって要らなくなるのではなく、本来の仕事である「その数字を見てどうするのか」といった判断を行えるようになります。
「Brownies Works」はこれらの諸課題に対する回答といえるでしょう。
SaaS導入事例:株式会社ボンズコミュニケーション
株式会社ボンズコミュニケーションは、パッケージからオーダーメイドに至るまで幅広いコールセンター代行サービスを提供しています。
そして同社は『マネーフォワード クラウド請求書×kintone コネクター』を導入しました。
導入に至った大きな理由とは何でしょうか。また導入は業務の課題改善にどのように関わるのでしょう。それぞれ見ていくことにします。
導入した大きな理由
ボンズコミュニケーションは営業担当者が見積書作成から請求書発行まで行う体制をとっています。
この体制で『マネーフォワード クラウド請求書』を利用していたのですが、適正な見積書のステータス管理までは行えないという悩みを抱えていました。 また同社はクライアント向けのシステム構築から、社内の業務管理までは『kintone』を利用しています。
ですからこの両者を結ぶ『マネーフォワード クラウド請求書×kintone コネクター』の導入は同社にとって自然だったといえます。
業務の課題改善
ボンズコミュニケーションは『マネーフォワード クラウド請求書×kintone コネクター』を導入したことで、見積書管理から請求書管理における諸課題を改善しました。
将来的には現在ほぼオーダーメイド提案となっているコールセンター代行サービスについて、ハイパフォーマンスなパッケージサービス化を目指したいとしています。
SaaS導入でよくある失敗例
ここまではSaaSの有用性や自社ソリューションのSaaS化、SaaSを導入することで業務が改善された例などについて見てきました。
しかしSaaSを導入することが裏目に出るケースもあります。ここからはSaaS導入でよくある失敗例について紹介しましょう。
上手く活用できていない
SaaSを導入する際には社内の上層部と実際にツールを使う従業員の間で十分な認識の共有が必要です。 認識に差があると実際の現場では、「使いにくい」「使い方がよくわからない」といった理由から、ツールを積極的に使おうとしなくなります。 そうなるとせっかく導入したSaaSが形骸化してしまうでしょう。
複数のSaaSを管理できていない
ビジネスチャットやグループウェア、Web会議ツールなど複数のSaaSを利用することは珍しくありません。しかしSaaSの数が多くなりすぎると管理疲れが生じます。
SaaSはクラウド上のアプリケーションですから、ユーザーがアップデートなどを行う必要はありません。
ですがユーザーは何か連絡が来ていないかなどをチェックする必要があります。 複数のSaaSがあるとそのチェックにも時間を取られることになるでしょう。
それが次第にストレスとなり結果として複数のSaaSを管理できないという状況に落ち込んでしまいます。
SaaS導入時に確認しておくべきこと
SaaS導入時には確認しておくべきポイントがいくつかあります。それはシステムの稼働環境や機能性についてのチェックや、料金体系の確認、セキュリティについても対策が必要です。
順を追って解説します。
稼働環境
まずは稼働環境の確認が必要です。利用可能なデバイスは何かをチェックしましょう。パソコンやタブレット、スマホなど幅広いデバイスで利用できるSaaSから、パソコンのみでの利用を前提としているSaaSもあります。 自社の事情に合うかどうか判断しなくてはなりません。
機能性
SaaSはクラウド上のアプリケーションのため、カスタマイズしにくいという特徴があります。ですから試用版などで機能性についてよく確認しておくことが大切です。 ダウンロードして利用するアプリケーションはカスタマイズしやすいので、同じ感覚でSaaSを考えるのは間違いの元となります。
料金体系
SaaSにより料金体系は様々です。 月額定額制のものから従量課金制を取るもの、さらに利用コースがいくつか用意されているのが普通ですから、その中から自社に合ったサービスを選ぶ必要があります。
セキュリティ対策
繰り返しになりますがSaaSはクラウド上のアプリケーションです。そこにデータを上げるということは、情報流出のリスクが存在するということにもなります。
どんなデータを上げるのか決めておく必要があるでしょう。 なお昨今では情報流出は大きな社会問題ともなっています。SaaSの導入いかんに関わらず、セキュリティ対策はしっかり取るようにしてください。
SaaS導入を成功に導くポイント
SaaS導入を成功に導くにはいくつか押さえておきたいポイントがあります。
それはまず目的と要件を明確にして業務フローを変える覚悟を持つことです。 そして全体の最適化を図ることも必要になります。
さらにシステムの導入はプロジェクト形式で行わなければなりません。それぞれ重要なポイントとなるので順に解説していきます。
目的と要件を明確にして業務フローを変える覚悟を持つ
SaaS導入により解決したい目的を明確にしたら、そのシステムに求める必要な要件を洗い出す必要があります。
具体的にいうと機能やコスト、セキュリティ対策やシステム間の連携などです。 さらに重要なのは場合によっては業務フローを変える覚悟を持つこと。
SaaS導入は業務フロー最適化のいい機会でもあるのです。
全体の最適化を図ることも必要
SaaS導入に伴い業務フローを変えると社内から反発の声が上がることもあります。そうならないためにも社内全体の最適化を図ることが必要です。 社内の意志を統一しておくことで、一丸となって対処するという形にしましょう。
システム導入はプロジェクト形式で
SaaS導入においては導入するサイドで設定や検証などの作業が多く発生します。
SaaS自体はそれほど厄介な設定などはありませんが、担当する従業員が本来の職務と兼任して行うと忙殺されることになるでしょう。 ですからSaaS導入をひとつのプロジェクトとして捉え、専任のプロジェクト・チーム(PT)で行うことをおすすめします。
PTならSaaS導入に専念できるので、忙しさから来るミスなどはなくなるはずです。 そしてPTの指導のもとで複数の従業員に実際に体験してもらいましょう。
これで導入のハードルはぐっと下がります。
SaaS導入に悩みを抱えないためにもコンサルの活用がおすすめ
いざSaaS導入を考えた際には様々な疑問点が浮かぶことがあります。
社内にエンジニアがいたとしても業務フローまで考慮させるのは無理な話です。そんな時は専門家の手を借りることをおすすめします。
SaaS導入に関して豊富な経験やノウハウを持つコンサルティング会社を利用することで、これまで自分たちでは気が付かなかった業務の問題点が明らかになるケースもあるのです。
SaaSの導入で悩んでいるなら弊社へ
弊社ではSaaS導入や運用支援サービスを提供しています。 豊富な経験やノウハウを持っているので、SaaS導入で悩んでいるならぜひ弊社までご相談ください。
SaaS導入の悩みを解決し業務の効率化を実現します。
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SaaS導入で業務を改善しよう
SaaSの導入事例や導入に伴う失敗例、導入時に確認しておくべきことなどについて解説してきました。
ビジネスチャットやWeb会議ツールを利用するくらいなら専門家に相談する必要はないでしょう。
しかし複数のSaaSを組み合わせて業務の改善を図る場合は、SaaS導入に関して豊富な経験やノウハウを持つ、コンサルティング会社を利用した方が良い結果を得られます。
SaaSは連携開発をすることで効果を発揮する
業務効率化を目的として、業務・部署別に複数のSaaSを導入する企業が増えています。
しかし、それぞれのSaaS単体では、その効果を最大限に発揮することはできません。 SaaSは連携開発することで、よりその効果を発揮するのです。
SaaSに関する多くの悩み
SaaSは手軽に導入でき、業務効率化や働き方改革などへの効果が期待できます。
しかし一方で、SaaS導入によって業務間の連携・部署間の連携・データの統合・マスタのチェック等が滞り、かえって業務量が増えてしまうという課題も発生しています。
- SaaSを導入したいけれど、「どの課題」に「どのツール」が最適かわからない
- SaaSを導入したものの、複数利用の影響で連携や効果的な運用ができていない
- SaaSを導入したものの、かえって業務量が増えてしまっている
このような悩みをお持ちの方は弊社にお任せください。
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SaaS連携開発やAPI開発支援でお困りの方へ
多くの企業で、1社あたり10程度のSaaSを利用しているといわれています。
それだけSaaSは多くの企業に必要とされていることがわかります。 しかし、複数のSaaSを利用することで情報の分断や多重入力といった問題が起こるリスクがあります。
業務の効率化を求めて導入したはずなのに、複数のSaaS利用によって新規導入や効果的な運用の足かせとなることがあるのです。
ストラテジットは"SaaSのチカラを全ての企業に"をMissionに掲げ、創業以来 国内外50以上のSaaSとの連携開発を行ってきました。
SaaSベンダーの利便性はもちろんのこと、そのSaaSを利用するエンドユーザーこそが使いやすい製品を提供することで、SaaSベンダー・ユーザーともにコア業務に集中できる環境のお手伝いをしたいと考えています。
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SaaS導入にお困りの方へ
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