SaaS導入でバックオフィス業務はどう変わる?「給与明細業務編」
今回はバックオフィスからの視点で業務にSaaS導入するとどれだけ変わるのか、実体験を含めながらご説明させていただきたいと思っています。
まず、SaaSって何?と思われる人もいると思います。簡単に説明するとクラウド上に作られたアプリケーションやサービスを、インターネットを通じて利用する形態のことをSaaSといいます。私もストラテジットに転職するまできちんと理解していませんでしたが、意外と身近にたくさんあります。例えば、LINE等のチャットツールやGmail等のWEBメールもSaaSです。
そんなSaaSにバックオフィス業務が改善されるシステムが今は数多くあります。会計処理や人事労務管理、人事評価システムだけではなく、リモートワークが推奨されている今注目されている、承認フロー用のシステムもあります。
そんなSaaSシステムを業務に導入するとバックオフィス業務がどう変わるのでしょうか。
実は私の前職は「THEアナログ会社」でした。売上管理もExcel。給与明細もExcel。請求書もExcel。人事労務情報もExcel。Excelを利用しない日はなかったような気がします。
もちろんExcelは自動計算もできて便利な部分はたくさんあります。私も前職で仕事をしていた時には「これが当たり前」とその業務内容に疑問を持っていませんでした。
しかし、SaaSシステムを導入すると、業務フローがどのように変わるのか、私の実体験を含めて今回は「給与明細」の業務フローについてご説明したいと思います。
まず、社員やアルバイトの給与明細をExcelで管理していた前職での業務フローは下記のような流れでした。
・勤務表をFAXorメール添付で受け取る
・給与計算してExcelで給与明細を作成
・税理士に所得税額を計算してもらうために送付
・所得税額が戻ってきたら、給与明細に反映
・1人ずつExcelからPDFファイル(PWもつけて)を作成する
・1人ずつ送付先を間違えないようにメール添付で送る
・ネットバンキングで振込先、金額を間違えないように入力
最初のころは数十名でしたが、最終的には人数が増えて約100名分対応していました。そのため、業務量も増えて、当然1人で対応できずに新たな雇用も行いました。それでも、残業しなくては終わらないこともありました。
でも、そんなアナログ会社からストラテジットに転職したのが半年ほど前です。
同じようにバックオフィス業務を担当していますが、人事労務のSaaSシステムを利用した給与明細処理は下記のように変わりました。
・勤怠管理から自動で給与明細に反映される
・所得税額も税理士に依頼することなく、自動計算
・給与明細の内容を確認し、確定・社員へ給与明細を通知をクリックするだけで
全社員へ給与明細が自動送付
・振込用のファイルをダウンロードし、ネットバンキングへ登録するだけで振込対応も終了
このように、業務量が圧倒的に少ないことはもちろんですが、人的ミスが発生しにくい環境だと日々感じています。もし、人数が増えたとしても大きく業務量が増えることもありません。
SaaSを業務に導入することは、業務改善や人的ミス抑制、将来的なコスト削減にも繋がることを実感しています。でも、API連携の会社に所属しているからか、便利だと感じるSaaSシステムも、もっとこんな機能があったらいいのにな、このSaaSシステムとこのSaaSシステムでデータが反映される連携してくれるといいのにな、と思うこともあります。そんな時には営業やエンジニアに、是非このシステムが改善されるようにSaaS事業者に連携をアプローチしてきて、などユーザー目線での要望を伝えることもあります。
複数のSaaSを導入しやすい環境、導入したくなるシステムが増えるにはAPI連携などユーザー目線が大切だと日々感じています。