SaaS to SaaSのAPI連携ができない!?失敗する要因 Top3

弊社はSaaS to SaaS連携のスペシャリストとして、多くのSaaS事業者が直面している連携における課題と日々向き合っています。今回のコラムでは、その現場から、事業者の皆様がどこで他SaaSとの連携に困っているかの要因をお伝えすると共に、これらを乗り越えるべきポイントについて考察します。

連携はSaaSプロダクトが生き残るための生命線

SaaSプロダクトにとって、他のSaaSと連携できることは、ユーザーに選ばれるための生命線といえます。ほとんどのSaaSプロダクトは単独でユーザーの社内業務全てをカバーするのではなく、特定の業務に特化したものです。(マーケティング、営業、会計、人事労務など)
そのため、これら複数のSaaSプロダクトがデータ連携できていないと業務の分断が発生してしまいます。例えば、マーケティング部門が創出したリード(見込み顧客)を営業部門に受け渡す際、MAツール→SFA/CRMが連携できていなければ、それぞれにリード情報を入力するために膨大な作業が発生することなどは容易にご想像いただけるかと思います。このように、連携ができていないと異なる部門/ロール間で業務を受け渡すたびに余計な作業が発生し、また誤入力など人的ミスのリスクに晒され続けることになります。

 

したがってユーザーにとっては、各SaaSプロダクトと自分たちが他に使いたいSaaSを連携できるかどうかが、新規導入や更改を検討する際の重要な選定基準になってきています。

API連携で失敗する要因 Top3

これほど重要なSaaS to SaaS連携ですので、最近はSaaS事業者の間でも連携を推進する動きが活発になってきました。それと同時に、連携における課題も浮き彫りになりつつあります。ここで、このコラムのトピックでもある、「API連携で失敗する要因 Top3」を発表いたします。

そもそもAPIがない / 汎用的でない

なんじゃそりゃ!と思われるかもしれませんが、これは本当です。事実、まだAPIが無かったり、有ってもOpen APIにしていないSaaSプロダクトは山のようにあります。
また、せっかくAPIを作ったものの、特定のSaaSとしか連携できない仕様のものになっていて汎用性がないといった問題も散見されます。
加えて、プロダクト内部のデータベース設計の問題でプロダクトは1つなのに複数のAPIを出さざるを得ないなど、使いにくいものが用意されているケースも多くあります。

そうした状況ですので、仮に自分たちのプロダクトにはちゃんとしたAPIがあっても、接続したい先のSaaSがつながらないといったことも珍しくありません。この入口で躓いてしまうと、もはや通常のやり方では「詰み」となってしまいます。

エンジニアリソースがない/連携の経験がない

連携の重要性は認識しながらも、やはりSaaS事業者としては自社プロダクトの改善や機能追加のためにエンジニアリソースを優先したいものです。結果、他SaaSとの連携は後回しになってしまいがちです。
また、一口にAPI連携といってもその中には多くの技術的要素が含まれます。認証、コール回数のコントロール、マスターの統合、業務フローに適した連携内容など、複数の分野にまたがる専門的知識が必要なため、どんなに優秀なエンジニアの方でも、初めて取り組む際には膨大な工数が発生します。こうした技術的なハードルも連携開発を阻害する要因になっています。

連携をユーザー任せにしてしまっていて、結果使われていない

当然ですが、連携もできる・できないだけが問題なわけではなく、最終的にはそれがユーザーに使われないと意味がありません。しかし実態としては、多くのSaaS事業者は「うちはAPIを用意したから他SaaSとも連携できます!」というところで止まっており、実際のユーザーの活用はほとんど進んでいません。
なぜなら、API連携を自分たちで開発できるほどのリテラシーや技術力を持ち合わせているユーザー企業はほとんど存在しないためです。またiPaaSといった手段もありますが、そちらもそれ自体の使い方がわからない、求めている業務フローを実現できない、高額なので導入できないといった理由から普及が進んでいません。

連携を実現するためのポイント

こうした課題を逆から捉えると、連携促進のためにSaaS事業者にとっては以下が重要であるといえます。

・「汎用的なAPI」を用意する。連携先にも用意してもらう。
・エンジニアリソースを確保して、連携を後回しにしない。
・エンジニアに連携知識をつけてもらう。
・APIだけ用意して安心せずに、Non-ITのユーザーでも使える連携を作る。

果たして、こんなことが可能でしょうか。日々奮闘しておられるSaaS事業者の皆様には「そうはいっても・・・」だらけで、単なる絵空事に聞こえてしまうかもしれません。


ストラテジットのアプローチ

結論、弊社はこうした課題を全て乗り越えてきました。例えば以下のようなご支援をしています。

・まだAPIが無くてもいきなり連携開発しちゃう
・「汎用的なAPI設計」のアドバイザリー
・SaaS事業者のエンジニアが高速で連携開発できちゃう専用SDKの提供
・開発した連携をユーザーに公開するためのマーケットプレイスアプリストア(SaaStainer)
・開発した連携が正しく動作しているかのエラー監視、保守の運用代行

ちょっと何言ってるかわからない、といったものも含まれるかと存じますが、「SaaS to SaaS連携ならストラテジットに頼めばなんとかしてくれる」といった存在になれるように、あらゆる課題に挑戦しております。
弊社には、連携開発周辺、APIに関してはなんでもご相談いただけます。

詳しくは、当Webサイトの紹介ページをご覧いただくか、お問合せフォームよりお気軽にお声がけください。
・SaaS事業者様向け連携開発「MasterHub」
・お問合せフォーム


今回は、SaaS to SaaSのAPI連携で失敗する要因と、それを乗り越えるポイントをお伝えさせていただきました。連携におけるお取り組みにおいて、少しでもご参考になりましたら幸いです。
当コラムについてご質問等がありましたら、お問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。

 

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この記事を書いた人

株式会社ストラテジット