話題の連携アプリ『Chatnect』を実際に使ってみた
筆者:IT企業勤務 30代 女性
ChatnectはChatworkとSlackのメッセージを双方に共有できるツールです。
これによって、ツール切り替えの手間や、メッセージ管理の煩雑さを解消することができます。
目次
SlackやChatworkについておさらい
Slackとは
Slackはアメリカで開発されたビジネスチャットツールです。大きな特徴としてグループチャット機能が挙げられます。
チャンネルと呼ばれる機能で、プロジェクトのメンバーなど、限られたメンバーで会話ができます。
チャンネルのメリットは、会話を遡って閲覧できることです。プロジェクトの進行上で過去のログが必要になった場合はもちろん、あとから加わったメンバーの情報共有にも有効といえるでしょう。
また、チャンネル内ではチーム全体にメッセージを送信できるほか、宛先を検索する機能もあり、コミュニケーションをより円滑なものにしてくれます。
さらにファイルのアップロード、ダウンロードもスムーズに行えます。1度に1GBまでのファイルを扱えるので、大抵のデータは容量を気にせずに共有できます。
サイバーエージェント、メルカリ、セブン銀行などといった大手企業をはじめ、8万5千社を超える企業が有料プランを利用しています。
Chatworkとは
Slackと同じく、ビジネスに特化したコミュニケーションツールとして利用されているのがChatworkです。
メッセージはもちろん、ファイル送信、タスク管理、通話機能などを搭載しています。また、使い方によっては自己のタスク管理に使用できるのも特徴です。
またSlackなどのメッセージアプリと比較するとタスク管理がしやすい、操作がシンプルというメリットがあります。
1対1のやり取りに適しており、企業内外問わずコミュニケーションを取れるのも利点といえるでしょう。実際、多くの企業やフリーランスがChatworkで取引をしています。
多くの企業ではどちらかをメインで使っている
今回紹介した2つのツールは、チャットSaaSとして絶大な人気があります。やり取りをする企業によって、使用するツールが分かれるという事例が多いのです。
そのため多くの企業担当者は、両方のツールを行ったり来たりする必要があります。しかし、2つのコミュニケーションツールを監視していくのは面倒ですよね。
そんな課題を解決してくれるのが、SlackとChatworkを連携して管理するアプリ『Chatnect』なのです。
Chatnectを使ってみた
ではそんな便利なアプリの実態はどのようなものなのか、IT企業で普段からSlackとChatWorkを業務で使用している筆者が実際に使ってみた感想を赤裸々にレビューしてみます!
Chatnectとは
Chatnectは2021年3月にスタートしたサービスで、SlackとChatworkのメッセージを双方に連携することができるアプリです。
双方のツールに存在するチャンネル・ルームを登録することで、もう一方のツールにメッセージを反映させることができます。
(画像出典:Chatnectヘルプページ)
Chatnectの使い方
Chatnectを使用するためには、SlackとChatworkでアカウントを連携し、それぞれのチャンネル・ルームを紐づけるための登録をする必要があります。
そのあとでどちらかのチャンネル・ルームでメッセージを送受信すると、もう片方のツールにもそのメッセージが反映されます。
例えばA社のChatworkとSlackのチャンネル・ルームを作成後連携し、Chatworkでメッセージを記入すると、Slack上でそのメッセージが反映されるということです。
これによって、どちらかのツールを使ってもう一方のやり取りも可能になります。
Chatnectを使った感想
ここからは実際にChatnectを使った感想を記載します。
●良い点
Chatnectの良い点としては、メッセージツールを開閉する必要がないことが挙げられます。
筆者はメインでChatworkを使っていますが、Slackを利用している取引先もたくさんいます。双方のメッセージを確認するには、ツールを切り替えなければならないため、煩わしく感じていました。
Chatnectを使用すれば、1つのツールですべてのメッセージを管理できるので、効率的です。また、たくさんの取引先のメッセージをひと目で確認できるため、連絡漏れを防げるのもメリットです。
さらに過去のメッセージを簡単に確認できるというのも大きな魅力です。こういったツールを導入する場合、過去のやり取りの反映には時間がかかりますよね。
Chatnectではボタン一つで過去のメッセージを反映できるので、スムーズに新規チャンネル・ルームの運用をスタートできることでしょう。
●注意点
Chatnectを使用するうえで、いくつか注意点があります。
まずはSlackとChatwork双方にチャンネル・ルームを連携設定をする必要があることです。数多くの取引先とやり取りをしている場合、顧客ごとにチャンネル・ルームを設定する必要があります。
また、連携を誤ると情報が漏れてしまうことになるので気を付けましょう。特に過去のやり取りなどを反映する際には注意が必要です。例えばA社とのやり取りをB社のチャンネル・ルームに反映してしまうなど、操作を誤ってしまうと情報漏洩にもつながります。設定は慎重に行うようにしましょう。
ちなみに導入には、Chatworkの設定で外部との連携を許可しなければならないので、会社からアカウントを提供されている場合、管理者の許可を取る必要があります。
●どういった方に向いている?
Chatnectの利用に向いているのは、たくさんの顧客や取引先とやり取りをしている方です。また、企業内でも部署によって使用するツールが異なるという方も、便利に使えるでしょう。
反対に、個人でやり取りをしている取引先が少ない、もしくは1つのツールでメッセージ管理が完結している方はメリットを感じにくいかも知れません。
まとめ
Chatnectは、Slack・Chatworkというメジャーなコミュニケーションツールをつないでくれるツールです。
1つのツールでもう一方のメッセージを管理できるので、普段チャットでのやり取りが多い方にとって、非常に便利なサービスといえるでしょう。
また、過去のメッセージを一気に反映できるので、導入する際のハードルも低いといえます。
今後Chatnectに期待することとしては、利用している、または選択したチャンネルを一気に接続できる機能を実装して、より導入しやすくしてほしいと感じました。
そして、Chatnect上からメッセージ送信する機能があると、メッセージ運用がしやすいのかなとも思います。
またChatworkやSlackだけでなく、その他のツールとの連携も広がれば、もっと使いやすくなることでしょう。
2021年3月にスタートした比較的新しいツールなので、まだまだ改善の余地がありそうですが、普段チャットでのやり取りが多い方にとっては、大変便利なサービスといえます。
そんな便利なChatnectは『SaaStainer』から無料で利用できますので、ご活用されてはいかがでしょうか?